ランドカーまちづくり講習会を掛川で開催、突き抜けたアイデアを生み出す

静岡県掛川市のつま恋リゾート彩の郷で、2019年6月7日にヤマハ発動機とINSPIREによる「まちノリ☆ラボ」の「ランドカーまちづくり講習会」が開催された。同イベントは、午前と午後の2部構成で、午前中はランドカーの試乗、午後はランドカーを使ったビジネスデザイン講座であった。

用意されたランドカーは最高速度が19km/hのグリーンスローモビリティに分類されるもの。車両のタイプとしては、2列5人乗り、3列7人乗りの2種類を試乗できた。

ランドカーまちづくり講習会

最初はヤマハ社員による運転で、参加者が乗車体験するというもの。もともとゴルフカート用途として開発されたため、開放感あふれるデザインで、またシートベルトやチャイルドシートといった装備も不要なため気軽に乗れるのが特徴だ。

ただ、あいにく当日は、雨が降っており残念ながら爽快な風を感じるというわけにはいかなかった。降雨下でも速度が遅いため、運転に支障はなく、安心して乗れたが、車両の横には標準状態ではドアや窓もないため雨が降りこんでくる。

いよいよ、参加者の試乗となるころには雨が強くなり、車体の横を覆う樹脂製の透明カバーを装着。雨の中を各自がステアリングを握り、運転を体験した。2つの車両タイプのうち、7人乗りはホイールベースが長いため、前後のピッチングが少なかった。

午後のビジネス講座ではランドカーを使った突き抜けたアイデアを事業化する勘所を議論した。

求められたのは、顕在化していない突き抜けたランドカーの活用アイデアを生み出し、それが社会課題を解決しながら、サステナブルに回る仕組みを考えるというもの。

ここで、ファシリテーターであるINSPIRE代表の谷中修吾氏が強調したのは、課題からアイデアを発想するのではなく、「これは面白い」「やってみたい」という突き抜けたアイデアを先に考えるということ。

INSPIRE代表の谷中修吾氏

これまで、地方創生の事例を多く見てきた同氏によれば、課題の解決は後から付いてくるもので、実際に成功した事例では「やりたい」という熱い思いがあるからこそ実現できたケースが多く、課題の解決を考えて発想しているわけではないという。 参加者は5、6人ごとのチームに分かれ、8つのチームに分かれてワークショップを行った。

手順としては、以下の要領で行った。

(1)課題からアイデアを見つけるのではなく、これは面白いというアイデアを先に発想する

(2)そのアイデアで解決できる社会課題を紐づける

(3)8個の事業モデル(物販、ついで買い、広告など)から、今回使うものを選択する

(4)最後に1枚目の要点を説明する 課題から入らず、突き抜けたアイデアを課題に結びつける

8つの事業モデル

全体にかかった時間はおよそ3時間。40人程の参加者が、それぞれのチームで、突き抜けたアイデアを発想し、代表者が実現したいことを発表した。そのうち、3つのアイデアについては、審査員賞が贈られた。

ヤマハ賞となったのは、広島から20分の離島の中や、海を渡れる水陸両用ランドカーであった。離島への船便がない時間帯にも行き来できることを狙ったものだ。一方、女性賞としては、ランドカーを保育園に見立てた保育園ランドカーが選ばれた。このほか、谷中賞には、商店街をサファリパークに見立てた商店街サファリパークカーが選出された。

参加者は短時間ながら、価値創出型のアプローチで事業アイデアを形にするワークショップを体験した。

チームで突き抜けたアイデアを創出

まちノリ☆ラボでは、清水港開港100周年を記念したイベントにおいて、ランドカーの自動運転を体験できる「まちノリ☆スタディーツアー2019」を7月15日に予定している。