「リラックス・サーフタウン日向」が踏み出す次の一歩

日向市が力を入れるサーフィン推しの施策は徹底している。2016年から「リラックス・サーフタウン日向」を掲げているほか、2017年には「サーフタウン日向基本構想」を策定し、地域経済の活性化につなげようとしている。サーフスポットだけでなく、サーフィンをしない人がビーチで楽しめるような仕組みづくり、さらに食や文化、人を生かしてたオール日向の取り組みとして、海岸だけでなく市内全体へと効果を波及させることが狙いだ。

そして、ビーチだけではなく、宿泊や食事など、日向市の魅力をさらに高めて滞在時間を伸ばしてもらう取り組みにも力を入れている。こちらでは、海辺での食の導入として、「日向波めし」の開発プロジェクトがあるほか、日向の温厚で親切な人に触れ、また日向に行きたくなることを目指している。

2回目の今回はサーフスポットの魅力や、現地で出会った人や食について触れていく。

今回宿泊したのは、前回訪れた小倉ヶ浜の1つ南のサーフスポット、金ヶ浜前のゲストハウス&カフェ「Fuego」。大きな窓がある本館1階のカフェや2階の客室からは、目の前に広がる金ヶ浜の海を一望することができる。

日向鶏を使ったシンガポールで人気のチキンライスや、薬膳スープのバクテーなどが提供されるほか、宮崎産の野菜を使った料理や、ペルー産オーガニックコーヒーなどこだわりのメニューが楽しめる。家族経営ということで、アットホームな雰囲気が居心地のよい空間をつくりだしている。

そして私も国内トップクラスと言われるサーフスポットでサーフィンにチャレンジする。今回お世話になったのは「Fuego」さんから徒歩7分のサーフショップ「ON THE BEACH」である。

サーフショップ「ON THE BEACH」

私自身サーフィン経験はあるものの、大きな波には怖くて挑戦したことはない。果たして、日向の波には乗れるのだろうか。ウェットスーツに着替え、ビーチでサーフィンの基本をあらためて学ぶ。

まずは陸上でシミュレーション

板の上に立つシミュレーション、立つ位置、足幅、目線などを1つずつ教えてもらってから海へ。日向の海の特徴として、年間を通してコンスタントに波がやってくること、海底が砂地であること、そして海の中の人口密度が都市近郊のサーフスポットに比べると少ないということが挙げられる。サーフボードから落ちて波に巻き込まれたり、波に乗った際にサーフボードをコントロールできない初心者にとっては安心な環境だ。

さっそく海に入ると、さすが国内トップクラスのサーフスポット。次々にやってくる波とそのパワーに圧倒される。到底、沖の波には乗れないので、スープと呼ばれる波が崩れた後の白い小さな波でサーフィンを楽しんだ。それでも初心者には十分な楽しさであった。

スープに乗ることには成功

そして夜は、日向の「食」を楽しむ。「リラックス・サーフタウン日向」を掲げるだけあってサーフィンのイメージが強いが、日向ならではの素材を使った「食」も欠かせない魅力の1つである。サーフィンの認知度や評価の高まりに併せて、「食」や「観光地」のPRも併せて行う日向ではどんな「食」に出会うことができるのだろうか。

飲食店や飲み屋さんが並ぶ、繁華街の都町。その中に宮崎地鶏が食べられる人気店がある。サーフィン移住者の店主が経営する「鉄板鍋と宮崎地鶏専門店 根来(ねごろ)」だ。

こちらのお店では平飼いされた身の締まった新鮮な鶏「みやざき地頭鶏(じとっこ)」を味わうことができる。

人気の地頭鶏刺身5品盛り合わせ

新鮮な鶏刺しやもも焼など宮崎地鶏を使った料理が絶品で、ペロリと平らげてしまった。その際にご挨拶して下さった日焼けした店主に、日向に移住してよかったことを伺った 。

「人があったかいことですね。初めて日向に来た時に、道を歩いている子供達が当たり前のように挨拶してきてくれることに驚きました。そして、日本中の海を回りましたが、日向ほど地元のサーファーが優しいところはありません。波を譲ってくれたりするんですよ。それも日向の海の環境がいいからこその余裕なんだと思います。生活面でも、朝起きたら何して遊ぼうかなーって思うんです。波がよければサーフィン、そうじゃなければ釣りに行ってから仕事。そんな日常です」

日常の暮らし中に「好きなこと」や「楽しみ」が共にある豊かさ。これが日向市の掲げる「リラックス・サーフタウン日向」のライフスタイルの魅力の1つなのだろう。

お腹も満たされ次にご紹介していただいたのは、地元のサーファーが集まるという、うどんバー「おだや」。それもそのはず、店主の小田司さんは日向市出身のサーファーなのだ。

笑顔が眩しい店主の小田司さん

こちらのバーでは、製麺所である実家から仕入れた出来立てのうどんを食べながらお酒を楽しむことができる。

柔らかな麵が特徴のうどんは、さっきご飯を食べたばかりなはずのお腹につるりと入ってしまった。宮崎特産の柑橘「へべす」が出回る時期になると、「へべす」がたっぷりとうどんの上にのった「へべすうどん」も堪能できるそう。

「今度日向に来たら一緒にサーフィンしよう!」そう仰って下さった店主の小田さん。気候だけでなく、こういった土地の人のあたたかな雰囲気も「リラックス・サーフタウン日向」を作り出す要素の一つであることは間違いないだろう。リラックスしたくなったら、日向市に遊びにきてみては。