種子島のサトウキビ収穫を学生がお手伝い、KURADSHI.jpの取り組み

収穫期に農家へ、農業インターンの学生を送り、未収穫のロスを減らして、農家の収入拡大を図ろうとする動きが始まった。「KURADASHI.jp」が新たに始めた社会貢献型インターンシップ「KURADASHIチャレンジ!(通称クラチャレ!)」の取り組みである。

鉄砲由来の地、種子島はさとうきびの生産で有名だ。1825年に生産が開始されてから、200年にもわたり栽培されており、種子島の農業の柱となっている。しかし、農業の高齢化や人手不足で、収穫期の人手が足りなくなっている。また、収穫した後に、新たに植え付ける作業がおろそかになり、翌年の収量が落ちるなどの問題がある。

この問題に着目し、収穫期に農家へ、農業インターンの学生を送り、未収穫のロスを減らして、農家の収入拡大を図ろうとする動きが始まった。「KURADASHI.jp」が新たに始めた社会貢献型インターンシップ「KURADASHIチャレンジ!(通称:クラチャレ!)」の取り組みだ。KURADASHI.jpは、賞味期限の近い食品などを食品ロスを削減したいメーカーが提供することで、ユーザーが最大90%以上の割引価格で買えるプラットフォームだ。さらにKURADASHI.jpの収益の一部は社会貢献に使われる。

「KURADASHIチャレンジ!」に参加したメンバー。左から東洋大学の工藤雄大さん 、慶應義塾大学の本田将大さん、法政大学の桑原慧さん
(写真:LocoFarm)

KURADASHIチャレンジ!では、KURADASHI.jpの売上の一部を基金に蓄え、その基金により学生の旅費や交通費、宿泊費を賄う。これによって、学生は農業インターンを無料で行える。さらに収穫した1次産品はKURADASHI.jpで販売することで、農家の売り上げを高められるという。

この活動の最初の場所に選ばれたのが、種子島である。2019年2月16日~3月29日の1カ月半にわたり、1班3人の学生が10日間交代で、種子島で農業のお手伝いに携わった。合計で15人の学生が農業を体験することで、農家をサポートしたのだ。

ちょうど取材に訪れた前日には、学生が南種子町の町役場で感謝状をもらったところだった。さとうきびは3年間、植え替えなどせず手を加えずに育てられるが、3年経った株は抜き取り、新芽の出た株に植え代える必要がある。通常、収穫期と植える時期がどうしても重なるので、収穫に人手を取られて植える作業がおろそかになるという。

さとうきび栽培の振興に寄与したことを称えられ、南種子町長の名越修氏から感謝状が授与された (写真: LocoFarm )

学生たちは、刈り取り作業と異なる日に、3人で朝9時から午後3時まで(休憩1時間)の間に、4.5アールの面積に新たな植え付けと初期生育を向上させるためのビニールシート掛けを行ったという。1アールは10×10mであるから、450m 2の植え付けができたことになる。表彰式がある関係で4.5アールにとどまったといい、1日作業していれば500m2を優に超えていた可能性がある。

さとうきびの新植作業 (写真: LocoFarm )

メインにお手伝いした刈り取り作業では、まず茎先端の葉の部分を切り落とし、さらに茎を地面からスレスレ程度の高さで鎌で切り取る。こうしてほぼ高さ2m強のさとうきびを刈り取っていくのだ。農家の2人に比べて、3人が加わることで、2倍以上の収穫ができた。さらに学生と交流することで精神的にもリフレッシュできたという。

さとうきびの刈り取り作業
(写真: LocoFarm )

こうした旅は学生にとってもメリットがある。エントリーシートに農業支援体験を記載して、自分の魅力をアピールできるからだ。KURADASHI.jpでは、種子島以外の地方自治体とも連携して、こうした活動を続けていきたいという。