丹後町で走るUber、地域住民ドライバーが到着

京丹後市の小さな町、丹後町で町民がささえ合って町の交通の不便を解決する取り組み「ささえ合い交通」。タクシーが走らないこの町で、高齢により免許を返却したお年寄りの移動手段は、1日に数本の民間運営バスか、隔日運行の前日までに予約必須の市営オンデマンドバスのみ。その状況を打破すべく立ち上がったのがNPO法人「気張る!ふるさと丹後町」が運営する「ささえ合い交通」だ。この仕組みを支えるのが、総勢18名の平均年齢63歳の、主婦や仕事の合間を縫って働く地域住民ドライバーたち。実際にどのように使うことができるのか、実際にささえ合い交通を使ってみることにした。

前回のレポートでお伝えしたように「ささえ合い交通」は、Uberアプリを使って運営されている。アプリを立ち上げ配車手続きをすると、一番近くにいるオンラインで待機中の地域住民ドライバーに連絡が入り、ドライバーとして出動する。

スマホでUberアプリを立ち上げると、乗車できるクルマが表示される

この日は近所に住む主婦の麗子さんがドライバーとして来てくれることになった。

配車を頼むとドライバーの名前と顔写真、到着時間が表示された

マイカーで到着した麗子さんは、「ささえ合い交通」のドライバーの証であるオレンジ色のベストを着用し、笑顔でクルマから降りてきてくれた。これから丹後町のあちこちへと観光に向かう。

麗子さんが到着

クルマに乗り込むと、麗子さんは目的地までの地図が表示されたスマートフォンを見事に使いこなしている。私の母親世代である麗子さんがスマートフォン、タブレットを使いこなす姿はとても不思議な光景である。そこで、頭の中にいくつか浮かんだ疑問をぶつけてみた。

小笠原:ドライバーさんは平均年齢63歳、そして利用者のほとんどは高齢者の方とお聞きしたのですが、みなさんどのようにしてスマホやタブレットを使いこなしているのですか? 

麗子さん:もともとは私もスマホやタブレットに馴染みはなかったのですが、ドライバーとして働くにあたり今覚えなくちゃ覚えるチャンスはないと思い、使い方を覚えました。他のドライバーさんたちもこれを機に使い方を覚えました。そして、利用者である高齢者の方たちは、スマホも持っていない方がほとんどなので、「ささえ合い交通」を使う場合には、電話でスマホを持っている家族や近隣の方に配車を頼み、代理で配車してもらうことで成り立っています。

まさに町民や家族がささえ合って成り立つ仕組みがここに存在している。

そして、この仕組みで助かっているのは高齢者だけではない。外国人観光客が丹後町の観光をする際に、Uberアプリを使えることによって言葉の壁が問題とならない。行き先はすでに指定(入力)されているので、言葉が通じない状況でも行きたい場所にスムーズに行くことができるのだ。

そんな生の話をお聞きしながら、いくつかの観光スポットを巡っていく。次は京丹後町の名所を紹介していこう。

高台から見る日本海