「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」に宅配ロボットが登場

2020年2月7日~8日、横須賀リサーチパーク(YRP)において「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ2020」が開催された。この取組みは、横須賀市におけるスマートモビリティの開発・実証の推進及び関連産業・周辺産業の集積を図ることで、新規ビジネスの創出、社会課題の解決及び地域の活性化に資することを目的として、YRP研究開発推進協会が、横須賀市およびヨコスカテレコムリサーチパークとともに開始したものだ。横須賀の将来のまちづくりを支えるモビリティ技術、サービスについて、15件の展示と17件のデモが実施された。

2台の宅配ロボット

屋内展示で目立ったのは自動運転の配送ロボットだ。アスラテックと楽天がいずれも中国製のロボットを出展していた。

アスラテックは、Rice Robotics社製の自律走行ロボット「Rice」を持ち込み、屋内で飲料を届けるデモを実施した。RiceはSLAM技術を用いて、自律走行するロボットで、事前にマップを作り、WiFiのアクセスポイントと通信しながら走行する。

デモでは、スマホアプリから飲料を注文すると、ロボットが目的地まで移動し、注文者がスマホに送られてきたSMSに通知された認証番号をタッチパネル上に入力することで、飲料を取り出すという場面を見せた。

同ロボットは現在、香港のショッピングセンターなど4カ所で実証実験中であり、2020年夏をめどに発売する計画。今後、日本でも実証実験をしたいとする。

ロボットの外形寸法は、幅540×長さ496×高さ765mm。本体重量は60kg。最高速度は4km/h、駆動時間は8時間。前方に3Dカメラ、LIDAR、超音波センサーを備え、歩行者や障害物を検知すると、いったん止まり、それを避けて進むことができる。香港での価格は日本円換算で約8万円を想定している。

楽天が展示したのは、より大型の屋外用配送ロボットである。こちらは、中国の大手ECサイトである京東商域のグループ会社、京東物流製の「UGV(Unmanned Ground Vehicle)」で、屋外それも公道での実用化を狙っている。

京東物流製の「UGV(Unmanned Ground Vehicle)」

2019年9月21日~10月27日には、横須賀市内の西友店舗から近隣のうみかぜ公園に食材を配送するサービスの実証実験を行った。生鮮品や飲料、救急用品など約400種類の商品の中から、運んでほしい品物をスマホアプリで注文すると、指定の時間に公園内の受け取り場所に自動配送するというものだ。配送料は300円だった。

このロボットの特徴は、宅配ボックスのように小分けされた棚を多く持っていること。この棚全体は入れ替え式で、棚だけをある場所に降ろして使うことも可能。商品は横開きするふたの中に入っており、認証番号をタッチパネルに入力することで、ふたが開き受け取れる。

また、前部のバンパーが物体に触れる、後部の非常停止ボタンが押された場合は、非常停止する。最大積載量は50kg程度、最高速度は15km/hという。今後、公道走行に当たっては、無人の自動運転車がナンバーを取得できることが必要であり、政府機関と議論しているところだ。

今回、二つの宅配ロボットを紹介したが、どちらにも課題となるのが、配送料がそれほど高くできない中で、どうやって儲けていくのかである。顧客の嬉しさをどう実現するか、将来の事業モデルをどう描くのか、を併せて考えていく必要があるだろう。